発作時の治療





喘息治療は大きく喘息をコントロールするための長期管理と発作に対応する発作治療に分けられます。治療では適切な長期管理を行なって発作を起さないように、あるいは発作が起こっても軽くすむようにすることが基本になります。
発作が起こってしまえば発作の治療を行いますが、発作といってもいろいろで、喘鳴/胸苦しさ程度の軽いものから意識障害を来たす重篤なものまであり
発作強度に対応した治療が必要になります。

以下、喘息発作時の治療について成人喘息・小児喘息と分けて、喘息予防・管理ガイドライン2009(日本アレルギー学会:協和企画)に記載されている内容に基づいてに述べます。



成人喘息


 一般的な発作の治療薬

急性増悪時の発作治療薬として用いられる薬は、主として短時間作用性β2刺激薬、テオフィリン薬、ステロイド薬になります。

(1) 吸入β2刺激薬
発作治療の基本的な治療薬で、ガイドラインの長期管理でも発作治療として吸入SABA(短時間作用性β2刺激薬)が記載されています。
携帯用の定量噴霧式吸入器(サルタノールインヘラー、メプチンエアーなど)で1回に1〜2吸入使用しますが、急な喘息症状際しては吸入SABAを最初の1時間は20分ごと、以後1時間ごとを目安に改善するまで吸入すると記載されています。
しかし、20分ごとに3回吸入しても改善しないときは救急外来を受診するのが適切だと考えます。なお、スペーサーを使用するとそのまま吸入するより、より有効とされていますし、ネブライザーによる吸入は効果的とされています。

当院では発作時の対応としては、まず即効性のある吸入SABAを使用するようにしています。そして、吸入しても改善が得られないときは受診するように指導しています。

(2) アドレナリン0.1%皮下注射
β2刺激薬の吸入でも十分な効果が得られないような緊急の場合に使用します。アドレナリン0.1%皮下注射(ボスミン)を0.1〜0.3mlを皮下注射、20〜30分ごとに反復投与できますが、脈拍を130/分以下に保つようにモニターします。当院では緊急用としてボスミンを備えていますが、かつては、ときに使用したこともありますが、最近では使用した患者さんはほとんどありません。一般的には20〜30分ごとに反復投与することはほとんどないと思います。

(3) テオフィリン薬(アミノフィリン注)
中発作以上のときに使用するのはアミノフィリン(ネオフィリン注)で、点滴で投与するのが原則です。一般に等張補液薬(ソルでム3など)200〜250mlに必要量のアミノフィリンを必要量入れて、最初の半量を15分程度、残りの半量を45分かけて投与するのが安全とされていますが、点滴の途中でテオフィリンの中毒症状(頭痛、悪心、嘔吐、品脈、不整脈など)が出現すれば直ちに中止します。
なお、アミノフィリンを投与する場合、発作前にテオフィリン薬が投与されていないかどうかを確認して用量を調節することが重要で、テオフィリンの血中濃度をモニターして投与することが望まれます。


(4) 副腎皮質ステロイド(ステロイド薬)
ステロイド薬の全身投与(注射、内服を指し、吸入ステロイドは局所投与となります)の適応は、○中等度以上の発作、○ステロイド薬の全身投与を必要とする重症喘息発作の既往、○入院を必要とする高度重症喘息発作の既往、○その他、ハイリスクグループに属する症例などと記載されています。
中等度以上の発作では、まずヒドロコーチゾン(ソル・コーテフ、サクシゾン)200〜500mg、またはメチルプレドニゾロン(ソル・メドロール)40〜80mgを使用し、以後、状況に応じて4〜6時間ごとに静注します。最初の投与は30分〜1時間を目安にして点滴で投与することが推奨されています。

なお、アスピリン喘息においてはデキサメタゾン(デカドロン)、ベタメサゾン(リンデロン)などのステロイドを使用する方が良いとされています。

(5) 抗コリン薬
発作時に吸入β2刺激薬に抗コリン薬を加えると、β2刺激薬単独よりも気管支拡張効果が増強されると報告されていますが、一般的にはあまり行なわれていないのが現状です。

(6) 酸素吸入
呼吸困難が強い場合やPaO2が80mmHg未満(SpO295%未満)のときには酸素投与を開始します。その際、PaO2が80mmHg前後、SpO295%前後を目標とします。

(7) その他の治療
最近感染時には抗菌薬を投与しますが、去痰薬などは必ずしも必要ではないとされています。



 家庭での対応

急性増悪時の対応は、発作の強度が中等度・高度であれば救急外来を受診しますが、軽度であれば自宅で対応はある程度可能となります。
自宅での対応としては、
急性増悪が軽度な場合は短時間作用性吸入β2刺激薬を2吸入行い、効果が不十分であれは1時間まで20分おきに吸入を繰り返し、以後は1時間に1回を目安に吸入する。その際は、β2刺激薬またはテオフィリン薬(アミノフィリン)の経口投与を併用してもよい。
また、ブデソニド/ホルモテロール吸入薬によるSMART療法を実施中の患者では、発作時に1吸入、数分間吸入しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。
吸入SABAは早めに使うのがポイントです。SABAは発作がひどいときにはそれほど効果を発揮しませんので、発作が出たら我慢せずに早めに使用することがポイントです。ひどくなってからでは何回吸入しても症状は改善しません。通常、SABAは1回2吸入1日4回までとなっています。

これらの対応で経過を観察し、症状の消失(PEF予測値または自己最高値の80%以上)がみられ、また薬剤の効果が3〜4時間持続する場合はそのまま自宅療養とする。しかし、これらの治療で効果がなく症状が持続し、かつ下記のような症状が一つでもあれば、経口ステロイド薬(プレドニゾロン15〜30mg相当)を内服の上で、直ちに救急外来を受診する

    ・中等度以上の喘息症状のとき。
    ・β
2刺激薬の吸入を1〜2時間おきに必要とするとき。
    ・気管支拡張薬で3時間以内に症状が改善しないとき。
    ・症状が悪化していくとき。

 

中等度以上の急性増悪の場合は、短時間作用性吸入β2刺激薬の吸入時にプレドニン20〜30mg内服して、ただちに救急外来を受診します。
プレドニンを内服しても即効性はありませんが(一般的に効果は4〜5時間に出現)、さらに悪化するのを防ぐ意味あいがあります。したがって、当院では
中等度以上の急性増悪の場合は、短時間作用性吸入β2刺激薬を2吸入を行うと同時に、プレドニンを10〜20mg(24錠)を内服してもらうこともあります。

これらの対応については、先生それぞれの考え方がありますし、、上に記した内容は必ず「こうしなければならない」というものではありません。患者さんの治療状況によってケースバイケースとなりますので、どうすべきかが良くわからない方は、あらかじめ
自己管理計画書(アクションプラン)を医師に書いておいてもらうとよいでしょう。




 喘息発作の強度および発作治療ステップ

発作の強度と発作治療ステップは下表のように分類されます。

発作強度 呼吸困難2) 動作 検査値1) 発作治療
ステップ
PEF SpO2 PaO2 PaCO2
喘鳴/
胸苦しい
急ぐと苦しい
動くと苦しい
ほぼ普通 80%
以上
96%
以上
正常 45mmHg
未満
軽度
(小発作)
苦しいが
横になれる
やや困難
中等度
(中発作)
苦しくて
横になれない
かなり困難
かろうじて歩ける
60〜
80%
91〜
95%
60mmHg
45mmHg
未満
高度
(大発作)
苦しくて
動けない
歩行不能
会話困難
60%
未満
90%
以下
60mmHg
以下
45mmHg
以上
重篤 呼吸減弱
チアノーゼ
呼吸停止
会話不能
体動不能
錯乱
意識障害
失禁
測定不能 90%
以下
60mmHg
以下
45mmHg
以上
              パルスオキシメーター測定値はSpO2になります。

1) 気管支拡張薬投与後の値を参考とする
2) 発作強度は主に呼吸困難の程度で判定し、他の項目は参考事項とする。異なった発作強度症状が混在するときは発作強度の重い方をとる。


 発作治療ステップに対応した治療

発作の治療は発作治療ステップによって、それぞれ以下のように対応します。当然のことながら発作強度によって対応は異なります。患者さんにとって大切なことは、自宅治療で良いか、救急外来を受診すべきかですが、基本的には喘鳴・小発作では自宅治療で可、中発作以上は救急外来受診ということになります。

治療目標:
呼吸困難の消失、体動・睡眠正常、日常生活正常
PEF(ピークフロー)が予測値または自己最高値の80%以上、酸素飽和度>95%(気管支拡張来薬投与後の値を参考とする)。平常服薬、吸入で喘息症状の悪化なし。
発作治療ステップアップ
ステップアップの目安:治療目標が1時間以内に達成されなければステップアップを考慮する。

発作治療
ステップ
治療 自宅治療可、救急外来入院
ICU管理*1
短時間作用性β2刺激薬吸入*2
ブデソニド/ホルモテロール吸入薬
追加
 自宅治療可
短時間作用性β2刺激薬ネブライ
ザー吸入反復*3
アミノフィリン点滴静注*4
酸素吸入(SpO295%前後を目標)
ステロイド薬全身投与*5
抗コリン薬吸入
ボスミン(0.1%アドレナリン)皮下注*6
 救急外来
 ・1時間で症状が改善すれば帰宅
 ・2〜4時間で反応不十分なら

 ・1〜2時間で反応なしなら
              入院治療

 入院治療:高度喘息症状として 
 発作治療ステップ3を施行
短時間作用性β2刺激薬ネブライ
ザー吸入反復*3 
ステロイド薬全身投与の反復*5
酸素吸入(SpO295%前後を目標)
アミノフィリン点滴静注(持続)7)
抗コリン薬吸入
ボスミン(0.1%アドレナリン)皮下注*6
 救急外来
  1時間以内に反応なければ
              入院治療
  悪化すれば重篤症状の治療へ
上記治療継続
症状、呼吸機能悪化で挿管*1
酸素吸入にもかかわらず、PaO
2
50mmHg以下および/または意識障害を伴う急激なPaCO2の上昇
人工呼吸*2、気管支洗浄
全身麻酔(イソフルラン、セボフ
ルランなどによる)を考慮
 直ちに入院、ICU管理*1

1) ICUまたは、気管挿管、気管支洗浄などの処置ができ、血圧、心電図、パルスオキシメーターによる継続的モニターが可能な病室。重症呼吸不全時の挿管、人工呼吸装置の装着は、時に危険なので、緊急処置としてやむを得ない場合以外は複数の経験ある専門医により行われることが望ましい。
2) 短時間作用性β2刺激薬pMDI:1〜2パフ、20分おきに2回反復可。
3) 短時間作用性β2刺激薬ネブライザー吸入:20〜30分おきに反復する。脈拍を130/分以下に保つようにモニターする。
4) アミノフィリン6mg/kを等張補液薬200〜250mlに入れ、1時間程度で点滴投与する。副作用(頭痛、吐き気、動悸、期外収縮など)の出現で中止。発作前にテオフィリン薬が十分に投与されている場合は、アミノフィリン半量もしくはそれ以下に減量する。可能な限り血中濃度を測定しながら投与する。
5) ステロイド薬点滴静注:ヒドロコルチゾン200〜500mg、メチルプレドニゾロン40〜125mg、デキサメタゾン、あるいはベタメサゾン4〜8mgを点滴静注。以後ヒドロコルチゾン100〜200mgまたはメチルプレドニゾロン40〜80mgを必要に応じて4〜6時間ごとに、あるいはデキサメタゾンあるいはベタメサゾン4〜8mgを必要に応じて6時間ごとに点滴静注、またはプレドニゾロン0.5mg/kg/日、経口。ただし、アスピリン喘息の場合、あるいはアスピリン喘息が疑われる場合は、コハク酸エステル型であるメチルブレド二ソロン、水溶性ブレド二ソロンの使用を回避する。
6) ボスミン(0.1%アドレナリン):0.1〜0.3ml皮下注射20〜30分間隔で反復可。原則として脈拍は130/分以下に保つようにモニターすることが望ましい。虚血性心疾患、緑内障[開放隅角(単性)緑内障は可]、甲状腺機能亢進症では禁忌、高血圧の存在下では血圧、心電図モニターが必要。
7) アミノフィリン持続点滴:最初の点滴(上記4参照)後の持続点滴はアミノフィリン250mgを5〜7時間(およそ0.6〜0.8mg/kg/時)で点滴し、血中テオフィリン濃度が10〜20μg/ml(ただし最大限の薬効を得るには15〜20μg/ml)になるように血中濃度をモニターして中毒症状の出現で中止。
                          (喘息予防・管理ガイドライ2015より)

 ハイリスクグループ

危険性が高いグループ、すなわち、喘息死を起こすかも知れないグループをとくにハイリスクグループといいます。下に記したようなことがあてはまる方はハイリスクグループになります。いずれかがあてはまる方は、緊急の場合に備えて主治医の先生にアクションプラン喘息カードを書いてもらっておくべきだと思います。

    ハイリスクグループとは、以下のいずれかが当てはまるものをいいます。
              (喘息予防・管理ガイドライン2015)

 (1) ステロイド薬の全身投与中あるいは中止したばかりである
 (2) 過去の1年間に喘息発作による入院の既往がある
 (3) 過去の1年間に喘息発作により救急外来を受診している
 (4) 喘息発作で気管内挿管をされたことがある
 (5) 精神障害を合併している
 (6) 喘息の治療計画に従わない
 (7) 現在吸入ステロイド薬を使用していない
 (8) 短時間作用性吸入β2刺激薬の過度依存がある






  発作時に使用する短間作用性吸入β2刺激薬

薬剤名 選択性 作用持続時間 商品名 噴射回数
 イソプロテレノール β1>β2 1時間以内  アスプール液
 メタプロテレノール β1=β2 3〜4時間  アロテック吸入液
 トリメトキノール β1<β2 3〜4時間  イノリン吸入液
 サルブタモール β1<β2 4〜5時間  サルタノールインへラー 約200回
 アイロミール 約200回
 べネトリン吸入液
 フェノテロール β1<β2 6〜8時間  ベロテックエロゾル 約200回
 プロカテロール β1<β2 8〜10時間  メプチンエアー 約100回
 メプチンキッドエアー 約100回
 メプチンスイングヘラ― 100回
 メプチン吸入液
               ブルーは定量噴霧式短時間作用性吸入β2刺激薬



一般名 サルブタモール プロカテロール
商品写真
商品名 サルタノール
インへラー
アイロミール メプチン
エアー
性状 エアゾール
一般名 プロカテロール
当院ではサルタノールと同成分のアイロミールは使用していません。
商品写真
商品名 メプチン
キッドエアー
メプチン
スイングへラー
性状 エアゾール ドライパウダー
一般名 サルブタモール プロカテロール
発作のときにネブライザー吸入をすることがあります。当院ではべネトリン吸入液またはメプチン吸入液にインタール吸入液を混ぜて使うことが多くなりましたが、インタールを使わず生理食塩水などを使う場合もあります。
なお、べネトリン吸入液およびメプチン吸入液の使用量は1回0.3〜0.5mlです。
商品写真
商品名 べネトリン
吸入液
メプチン
吸入液
性状 吸入液

短時間作用性吸入β2刺激薬はいずれも吸入して数分で効果が現れます。
吸入液、または液となっているものは、病院などでジェットネブライザーなどを使って吸入する液です。その他は定量噴霧式エアゾールです。
吸入β2刺激薬は、気管支平滑筋のβ2受容体に作用して気管支を拡張させる薬(気管支拡張薬)で、短時間作用性と長時間作用性に分けられますが、長時間作用性は現在のところサルメテロール(セレベント)のみが発売されています。
現在、良く使用される短時間作用性吸入β2刺激薬は、β1<β2サルブタモール、フェノテロール、プロカテロールの3種類です。





小児喘息

小児喘息における急性発作に対する家庭での対応は、ガイドラインでは以下の表のようになっていますのでご参照ください。


 急性発作に対する家庭での対応 (2〜15歳)

小発作 中発作 大発作 呼吸不全
咳嗽、喘鳴、軽度の陥没呼吸や呼吸困難あり、睡眠など日常生活に障害なし


  PEF>60%
 
 (β
2刺激薬
    吸入前)
喘鳴、呼気延長、陥没呼吸、明らかな呼吸困難、会話、睡眠、食事など日常生活に軽度の障害

 30%≦PEF
 ≦60%
 (β2刺激薬
    吸入前)
肩呼吸、鼻翼呼吸、強度の呼吸困難、途切れがちな会話、チアノーゼ,苦悶様顔貌


  PEF<30%

 (β2刺激薬
    吸入前)
著明なチアノーゼ、意識レベルの低下、尿便失禁、呼吸停止


PEF測定不能
   (評価)
β
2刺激薬吸入
  :15分後

その他の薬物
  :
30分後
β2刺激薬吸入 or 内服 β2刺激薬吸入












初期治療への反応
良好 不十分 不良
症状
(喘鳴・努力性
呼吸など)
消失 改善するが残存 不変あるいは
悪化
PEF値
(治療前の値との比較)
改善して
自己最良値の
80%以上
改善するが
自己最良値の
80%未満
不変あるいは
低下

  次の対応
β2刺激薬を
吸入できない場合
8〜12時間の間
隔でβ
2刺激薬
の内服をしなが
ら経過観察
8〜12時間の間
隔でβ
2刺激薬
の内服
直ちに受診の準
備をする
直ちに受診の準
備をする
β2刺激薬を
吸入できる
場合
定期的に吸入し
ながら経過観察、

内服あるいは貼
付薬の併用可
1〜2時間後に
吸入。β2刺激
薬内服あるいは
貼付薬の併用可
吸入しながら
(20〜30分毎)、
受診の準備を
する
受診までに時間
がかかる時は、
20〜30分毎に
吸入する
受診の
タイミング
発作を繰り返す
場合は、受診予
定日より早めに
受診
経過観察中に
快しない場合は
受診

直ちに受診 直ちに受診
(必要によっては
救急車を要請)
発作時の頓用薬あるいは追加薬が家庭に常備されていない場合は、小発作であればしばらく観察して改善傾向が見られなければ受診、中等度以上であれば直ちに受診する。

発作時にはまずβ2刺激薬の吸入または内服することが重要です。
この場合、貼付薬(ホクナリンテープ)やテオフィリン徐放製剤(テオドール)は効果の発現が遅く、発作をすぐ治める効果はありません。そのことを十分の解しておく必要があります。

β2刺激薬の吸入:べネトリン吸入液、メプチン吸入液(インタール併用が望ましい)
β2刺激薬の内服:べネトリンシロップ・錠、レナピンドライシロップ、チボリンドライシ
             ロップ、ブリカニールシロップ・錠、コンボン細粒など

テオフィリン徐放製剤(テオドール)は発作時のガイドラインに記載はありません。
発作がそれほどひどくないときは、貼付薬(ホクナリンテープ)を使用して様子を見ても問題ない(改善するなら2〜3時間後に改善)と思います。
再確認ですが、よく使用されている貼付薬(ホクナリンテープ)は長時間作用性β
2刺激薬ですから、短時間作用性β2刺激薬と違って、発作に対する即効性はありません。


  急性発作に対する家庭での対応 (2歳未満)

小発作 中発作
 ・喘鳴、咳込みがある 
 ・軽い陥没呼吸を認めることがある 
 ・機嫌は少し悪くなる
 ・喘鳴、咳込みがある 
 ・陥没呼吸、呼気の延長がある 
 ・機嫌が悪くなる、ミルクの飲みが
  悪くなる

 ・時に嘔吐する
安静、すぐに良くならなければ
β
2刺激薬吸入または内服
β2刺激薬吸入または内服
軽快 不変 増悪 軽快 不変
増悪
























再度
β
2刺激薬吸入
再度
β
2刺激薬吸入
軽快 不変
増悪
軽快 不変
増悪
家庭で様子を見る 速やかに医療
機関を受診する
家庭で様子を見る 速やかに医療
機関を受診する



大発作 ・シーソー呼吸、鼻翼呼吸
 がある 
・言葉は途切れがちとなる
・さらに症状が進行すると
 唇が蒼白で、苦悶様顔
 貌を示し、時に呻き声を
 上げる
・冷汗をかく
・呼吸困難が強く、暴れる
 ときには発作は極めて
 重度である
β2刺激薬吸入(なけ
れば内服薬の服用)
を行い(行ないながら)
直ちに医療機関受診
吸入は20〜30分ごと
でも可

発作時にはまずβ2刺激薬の吸入または内服ということになります。

β
2刺激薬の吸入:べネトリン吸入液、メプチン吸入液(インタール併用が望ましい)
β
2刺激薬の内服:べネトリンシロップ、レナピンドライシロップ、チボリンドライシロ
             ップ、ブリカニールシロップ、コンボン細粒など


発作がそれほどひどくないときは、貼付薬(ホクナリンテープ0.5mg)を使用してしばらく様子を見ても問題ないと思います。(改善するなら2〜3時間後に改善)
再確認ですが、よく使用されているテープは長時間作用性β
2刺激薬ですから、短時間作用性β2刺激薬と違って、発作に対する即効性はありません。


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